ちびまさの「一人で語れ屋!」 その2

1998.1.9 UP


つっこむ。

おじちゃんがつっこんできた!

 

 

 高校生の時、私は学校まで自転車で通っていた。毎日だいたい朝8時30分に出て、学校始業8分前くらいに、学校に着くという寸法である。ある日も、いつも通りに支度をして家を出た。

 ところで、私の実家の市は城下町である。昔の名残で市内中心部(お城周辺)に行くほど道がぐねぐね曲がっていて、交差点がいっぱいある。高校までの道のりは、あっち右折、こっち左折しながら結構スピードを出しながら進んでいく。 途中のあちこちの交差点で、おばちゃんの乗った自転車、どこぞのねーちゃんのスクーター、トラックなどに逢う。その交差点にも、私から見て右にバイクに乗った「おじちゃま」がいた。私も100mくらい前からそのことにきづいていた。

 おじちゃんがおじちゃんの方の停止線で止まった。私の方は止まれはない。今は朝。おじちゃんも通勤で急いでいるだろう。私が早く行かなければ、おじちゃんはいつまでも通れないではないか。それいくぞーとばかり私もスピードを上げたのだった。

 さて、交差点50cm入ったところで、 ん??おいおい!おじちゃんがこっちに向かって走って来たではないか。おいおい!何を考えているのだおじちゃん! なんちゅう急加速で飛び出して来るんや!このままでは、ぶつかってしまうやんかぁ! ブレーキかけたれ!! やっぱそれでも ぶつかるぅぅぅ

 

おじちゃんのバイク びーーーん!!バイクの加速音

やばい! ぶつかるでぇ!

どん!がちゃばきばき!

 

 ほら!やっぱりぶつかって しまったではないか!何考えてんおじちゃま! なんで人が丁度、あんたの目の前を通過してるところに、突撃してくんねん! 痛いやないか!

 

「おっちゃん何考えてん!?」(私)

「ごめん」(おっちゃん)

 

 そのとき、私の方も足がちょっと痛かっただけで、何ともなかったからそのまま二人とも去っていったけど、あんな道の狭いところで、しかも両脇「塀」のところで、つっこんで来られたらどうやって避ければいいのでしょう。こまってしまいました。

 

「おっちゃん、もうつっこんでこないで下さいね。」

 

 小路でおっちゃんが見えたら気をつけよっと。

 


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